8/09/2016

雑談日誌 王様

リオオリンピックをテレビで一日中観戦して、私も世界の一員で有る事を認識してみている。
どの競技も、さすが各国の代表者の集まりとあって、色々な面から甲乙がつけがたい状況がある。
世界一という響きは特別なものであるが、ふと、自分の幼いある日の会話が蘇ってきた。

近所の子供達が集まって鬼ごっこのような遊びを興じていた時、一番の悪餓鬼と周りから煙たがられているS君が急に大声で云い出した。
「俺、いつか王様になるっ!」「王様に成ったら、何でも思う事が出来るんだぞ。社長さんより、天皇より偉いんだぞ。」
「神様よりえらいの?」と他の子が聞いた。
S君はそれに応えず「世界一偉いんだ。いや、日本一だぞ。日本一の王様さ」
其の頃の我々子供の間では何事にも日本一というのが全てのトップであると信じていたのである。
井の中の蛙とはこういう事をいうのだろうが、世界というものが、宇宙と云うものも何か捉えようがなくても、自分が何か大きな国の一員で有ると云うことはボンヤリと解していたのだろう。

その夜私は2歳年上の兄に聞いてみた。「日本に王様は何人いるの?」
兄の応えは「日本には王様はいないよ。」
えっ、だったら誰が一番日本では偉いのさ?私は少し混乱しながら再び聞いてみた。「Sちゃんがね、日本一になって、王様になるんだって。どうやったら王様になれるの?」
兄の応えは至極簡単であった。「どこかの王様のお姫様と結婚すれば、もしかしてなれるかもな。」
なーんだ。そんな事で王様になったって、偉くも何ともないんじゃないの、と云うのがその時の私の考えであったようだ。

その後、S君が何処かの王様になったという話は聞かないので、その計画はどこかでオジャンになったのだろう。笑
其の頃から自分の力で成果が出せない限りに於いては、それは偶然の幸運であっても、他力本願では’偉くなった”とは云わないのだと知る事になった。

オリンピックの競技を観戦しながら、このどの競技のメンバーはそれぞれが最高の努力と厳しい練習の中に長を極めた人達ばかりなのだろうから、この一人一人が既に尊敬に値する”偉い人”なのだと思う。
世界の王様達、女王様達なのである。

スポーツばかりではなく、どの世界にもそれぞれに”王様・女王様”に値する人はいる。
オリンピック期間の今はせいぜいスポーツ界の王様達を心から楽しむことにしましょうっと。